建通新聞社(神奈川)
2021/07/05
【神奈川】川崎市建設関係3事業 民活導入へ対話
川崎市は「2021年度第2回川崎市PPPプラットフォーム意見交換会」を、7月21日と26日に開催する。今回は、川崎市が民間活用を検討している四つの事業について対話を行い、事業を進める上での参考とするもの。建設関係事業は、▽新大師支所・新田島支所複合施設整備事業▽塩浜親水緑地の利活用▽多摩川見晴らし公園の利活用―の3事業。対面方式で質疑を行い、民間活力の導入に向けてそれぞれの意見、アイデアを聞く。7月15日まで参加を受け付けている。
対象事業のうち「新大師支所・新田島支所複合施設整備事業」は、現在の川崎区役所大師支所、田島支所について機能再編や、周辺公共施設との複合化を行った上で建て替えるもの。5月に「川崎区役所及び支所の機能・体制等に関する実施方針」を策定し、現在は新支所複合施設の設計条件(建物の規模、機能・性能等)、事業手法について検討を行っている段階。再整備によって、「身近な活動の場」や「地域の居場所」としてより多世代交流や市民創発が生まれる施設として活用されるよう、民間事業者の意見を聞きながら、効果的な機能や民間活力の導入について検討するために個別対話方式で意見交換を行う。特に新支所複合施設の設計、整備、管理運営への民間参画の可能性について確認する。
今後は22年度中の整備基本計画策定(設計・設計監理・建築工事・管理運営手法など)を予定。22〜26年度にかけて設計・現支所解体・本体工事を行い、27年度の供用開始を目指す。担当は市民文化局区政推進課。
「塩浜親水緑地の利活用」は、1959年完成の老朽化した塩浜物揚場を親水緑地へ利用転換することに伴い、市民などが運河の景観を楽しみ、水辺で自然(海)との触れ合いを楽しみながら学習できる場として活用しようというもので、今回は民間事業者の意見を聞き、施設の有効活用や民間活力の導入手法について検討する。対象地は川崎区夜光3ノ1ノ1。
2020年11月にもPPPプラットフォームで活用に向けた意見交換会を行ったが、その後、諸条件などを整理した結果、親水護岸の整備内容や利用区域などに一部変更が生じた。新たな条件を基に、活用テーマを「学習の場」に絞った上で、整備内容の検討に向けて民間事業者の意見を求める。にぎわいを創出するためのアイデアと、そのために整備が必要な付帯設備について確認するとともに、具体的な運営手法について意見を聞く。
21年度中に活用方法・整備内容の検討を進め、22年度以降の工事着手を目指す。担当は港湾局経営企画課。
「多摩川見晴らし公園の利活用」は、市営公園として設置している多摩川見晴らし公園および隣接する船着き場について、地元住民だけではなく他都市や羽田空港利用者にも来訪してもらえるような、「多摩川からの玄関口」としてのにぎわい拠点とするため、民間活力を導入した利活用について検討しているもの。対象地は幸区幸町2ノ567ノ1他。JR・京急川崎駅から徒歩約10分の場所で、公園部分が約1600平方b、隣接船着き場が約4000平方b。
今回の意見交換では、@土地貸し付けなどによる民間施設設置の可能性および条件A船着き場の観光活用や船着き場を活用した移動手段整備についての可能性および条件B「多摩川からの玄関口」としてのにぎわい拠点を実現するため必要な整備―などについて確認する。
21年度中に中期的なイベントを開催し効果を検証。22年度以降に民間意見やイベント実施の検証を踏まえて活用内容を決定し、整備を実施する予定。担当はまちづくり局拠点整備推進室。提供:建通新聞社