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建設新聞社
2021/06/30

【東北・宮城】仙台市水道局が仙台市・塩釜市共同浄水場計画の支援業務を公告

 仙台市水道局は29日、宮城県塩釜市と共同で整備する新たな浄水場の整備計画策定支援業務を制限付き一般競争入札で公告した。
 参加申請は7月19日まで、開札は同28日10時に行う。
 参加資格は、仙台市内に本店または支店、営業所を有する建設コンサルタント上水道部門の登載業者で、2012年度以降に完了した国または地方公共団体が発注した施設能力3万立方b/日以上の浄水施設の新設もしくは更新整備に関する施設整備基本計画策定業務、基本設計業務いずれかの元請け実績を有することなど(水道施設設計指針12年度版に基づくもの)。
 仙台市は、青葉区国見6の51の1地内の国見浄水場(施設能力9万7300立方b/日)と、青葉区芋沢中原24地内の中原浄水場(同3万4500立方b/日)の老朽化に伴う新たな統合浄水場の整備を計画。浄水処理方法検討業務(担当は日水コン)や送水経路選定調査業務(同日本工営)などを進めてきた。一方、塩釜市では国見浄水場と導水施設を共有し、大倉ダムを水源とする塩釜市伊保石418地内の梅の宮浄水場(施設能力3万立方b/日)の老朽化に伴う更新に向けた整備方針の検討を行っていた。
 これらを踏まえ仙台市と塩釜市は、スケールメリットによる建設費や運転・維持管理費の負担軽減を目的に広域連携の可能性について協議。今年3月に両市で共同浄水場の整備計画策定に関する覚書を締結した。
 計画では、共同浄水場は中原浄水場敷地内に整備。水源は大倉川表流水、大倉ダム放流水、青下ダム貯留水とし、浄水方法は急速ろ過方式を予定。施設能力は最大16万2900立方b/日を想定している。また、国見浄水場と梅の宮浄水場については新施設完成後に廃止。関連施設として、熊ヶ根浄水場(施設能力1100立方b/日)の段階的な統廃合や、国見浄水場配水池(低区第一配水池・1万6000立方b4池、低区第二配水池・1万7000立方b2池)を塩釜市への分岐箇所として整備することを見込んでいる。
 今回の業務では、現状と課題の整理をはじめ施設規模、浄水水質目標、浄水処理方法、再生可能エネルギー導入などの整備計画検討を実施。また、▽仕様発注および性能発注▽分離発注および一括発注▽プロポーザル方式および総合評価落札等―といった従来手法のほか、PFIやDBO、DBなどPPP/PFI手法を含めた発注方式の検討も行う。履行期限は22年11月30日まで。
 今回の業務結果を踏まえ、両市は22年度に共同浄水場整備に関する協定を締結する方針。23年度から基本設計などに着手する考えだ。

●年度内に新送水管のルート検討

 塩釜市は、仙台・塩釜共同浄水場の整備に合わせて単独送水管の新設を計画しており、年度内に新送水管のルートを検討する基本構想の策定を行う。
 基本構想では、新浄水場(仙台市)と梅の宮浄水場(塩釜市)を結ぶルートを検討するため、土地利用などの現状調査を行い複数案を検討する。
 今後のスケジュールは、22年度に整備計画を策定、23年度から基本設計などに着手する考えだ。

 提供:建設新聞社