建通新聞社(神奈川)
2021/06/29
【神奈川】川崎市 新川崎地区新設小 梓で設計
川崎市は、2025年4月の開校を予定している新川崎地区新設小学校の設計業務委託に当たり、指名型プロポーザルを実施し、最優秀者に梓設計横浜支社(横浜市中区)を選んだ。周辺環境への配慮や地域交流など地域コミュニティーの形成を意識した施設配置、段階的な用途転用についての具体的な対応方法などで優れた提案がなされた。また、省エネ・創エネ・LCCO2などに関して、実績を踏まえた具体的な数値などの提案がなされたことなども評価された。今後、随意契約を結ぶ予定。次点の「優秀者」は石本建築事務所横浜事務所(横浜市中区)。履行期限は23年3月。
新川崎地区新設小学校の建設地は幸区新小倉545ノ50他で、敷地面積1万6800平方b。今年4月に取りまとめた基本構想報告書と基本計画報告書によると、新設当初の計画規模は、床面積の合計が1万6238平方b。普通教室は最大で36学級までの増加に対応するものとし、特別支援学級については、児童数22〜30人、学級数は6〜8学級とする。21年度から基本・実施設計に着手。23年度からは校舎の建設工事を始める予定だ。
新設小の校舎棟は、普通学級(2〜4階)が普通教室36室などで4560平方b、特別支援学級(1階に配置)が学習室の他、トイレも含めて441平方b、特別教室が2489平方b、児童共用部983平方b、職員室など管理用諸室が1002平方bなどで合計1万3860平方b。体育館は2066平方b、プールは216平方b、グラウンド別棟は96平方bと、運動施設の合計は2378平方b。
将来的には児童数の減少が予測されることから、校舎の社会教室施設(公民館、図書館など)、市民活動支援施設、福祉施設など(通所介護施設など)へ転用できるよう、エレベーターや階段、設備などの増設スペースについて基本設計段階で対応する。
環境対策の面からは、CASBEE川崎による建築物の環境効率BEEの評価でBEE>1・5を目標とする。防災対策の面からは、・エネルギー途絶時の室内環境向上に配慮した屋根、外壁、床等の断熱化を積極的に検討するとともに、自然エネルギーなどの利用による最低限の冷暖房の確保や、商用電源、発電機、蓄電池、可搬式発電機、太陽光発電などの多様な電源構成による電源システムの持続可能性について検討する。提供:建通新聞社