愛知県と43市町の「第3期愛知県地域住宅計画」(以下、3期計画)によると、愛知県は東浦住宅など24住宅を対象に、PFI事業による整備を今後5年間で進める方針だ。岡崎市では、大樹寺荘を対象に生活支援施設を併設する住宅整備、知立市は大山住宅を対象にしたPFI事業を盛り込んでいる。
「地域住宅計画」は地方公共団体が社会資本整備総合交付金を受けるため、社会資本総合整備計画に義務付けられる計画。3期計画は4月に策定し、長寿命化仕様の公営住宅の割合など各指標の2025年度の目標値などを示すとともに、各自治体の交付金対象事業を盛り込んだ。
地域住宅計画では、社会資本整備総合交付金と、同交付金の別枠の防災・安全交付金の要件に合わせて公営住宅等整備事業や長寿命化改善事業などを盛り込んでいる。社会資本整備総合交付金に合致する事業のうち、長寿命化改善などを行う「一般計画」と、PFI等の事業手法の導入や、生活支援施設との併設を計画する事業を「重点計画」として区分し、重点計画に対する重点配分を求めている。重点計画の中に、基幹事業と効果促進事業(駐車所などの関連事業)を設けている。
3期計画における重点計画の基幹事業では、愛知県、岡崎市、知立市が行う計画を位置付けた。具体的には、県では24住宅を対象にPFIによる公営住宅等の整備を行う。対象は、東浦、上和田、鳴海、西春、鷲塚、初吹、上郷、平針、猪子石、清水、大森向、八幡台、尾西、松ヶ丘、東高森台、橋爪、岩田、大脇、竜見ヶ丘、保見、王ヶ崎、原山台、本宿。事業実施期間は21〜25年度。事業費は257億5200万円。
岡崎市では、大樹寺荘を対象に、生活支援施設を併設する公営住宅等の整備(子育て支援施設)を行う。事業実施期間は21〜25年度。事業費は30億4300万円。
知立市は、大山住宅を対象にPFIによる公営住宅等の整備を買い取り方式で行う。事業実施期間は23〜25年度。事業費は3000万円。
また、防災・安全交付金では、耐震改修事業などの「一般計画」と、特に老朽化した高経年の住宅の建て替えなど4項目に合致した事業を「重点計画」として区分し、重点計画に対する重点配分を求めている。第3期における重点計画の基幹事業では、春日井市、安城市、東海市、愛知県、豊川市、刈谷市が行う計画を位置付けた。
具体的には、公営住宅の建て替えで、春日井市が下原住宅、安城市が井杭山住宅、東海市が高横須賀住宅を対象に21〜23年度に実施する。公営住宅ストック等総合改善事業では、県が大森向住宅など7住宅、豊川市が豊川住宅など4住宅、刈谷市が下重原住宅で耐震改修を期間内に予定している。
提供:建通新聞社