京都府は22日、公募型プロポーザルの京都府府営住宅向日台団地整備事業(第1事業区)PFIアドバイザー業務について、三菱UFJリサーチ&コンサルティング大阪(大阪市北区)を候補者に選定したと発表した。
プロポへの参加は、地域経済研究所−地域計画建築研究所JV、三菱UFJリサーチ&コンサルティング大阪の2者。
府は、総合点73・72点の三菱UFJリサーチ&コンサルティング大阪の提案について、「当該事業における課題に対して、的確かつ独創的な提案がなされるとともに、提案内容を実施するための体制も確保されている」と評価し、候補者に選定した。
外部有識者は、小嶋祥洋京都府住宅供給公社常務理事、中島康成独立行政法人住宅金融支援機構近畿支店長、中村久美京都ノートルダム女子大学学長の3人。
業務内容は、PFI手法の導入に関する技術、法務・財務等に関する総合的な支援を行う。事業内容は@向日台団地に係る施設整備(調査、設計、解体、建設、工事監理等)A入居者の移転支援B@に伴う関連公共施設整備、附帯施設整備。
委託上限額は2992万円(各年度における支払上限額が令和3年度1125万円、令和4年度1867万円)。
委託期間は令和5年1月31日まで。
担当は京都府建設交通部住宅課。
府が予定する業務スケジュールによると、令和3年12月に実施方針案及び要求水準書案等の作成、令和4年3月に実施方針の公表、5月に特定事業の選定、6月に入札公告、10月に事業者の選定、11月に仮契約の締結、12月に事業契約の締結。
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府は、PFI手法のBT(BuildTransfer)方式を検討する府営住宅向日台団の建替えについて、2つの事業区に分け段階的に建替えを進める考え。
向日町競輪場の西側に位置する向日台団地(向日市寺戸町天狗塚及び向日町北山他、京都市西京区大原野上里南ノ町及び大原野東野町、長岡京市滝ノ町2丁目の約4・5f)は、1号棟から15号棟の計15棟(RC造5階建)で構成。住棟配置は府道中山向日町線の東側に1〜5号棟及び9〜15棟、西側に6〜8号棟。敷地南側は向日神社風致地区に接する。エレベーター設置は15棟のうち2棟(11号棟・14号棟)のみ。1号棟〜8号棟が昭和41年築、9号棟〜15号棟が昭和42年築。管理戸数は495戸(入居戸数406戸)。間取りは3K、4K、5DK。用途地域は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)で15m第1種高度地区。
第1事業区(1号棟〜5号棟、9号棟、10号棟)と第2事業区(6号棟〜8号棟、11号棟〜15号棟)に分け段階的に建替えを進める考え。建替敷地は向日市向日町北山74の約1・7f。
向日台団地建替えを巡っては、昨年11月議会の一般質問で質疑があり、建設交通部の富山英範部長が答弁。富山部長は「建替えは2つの事業区に分け、第1事業区では住戸のみをまず整備すること、周辺環境や景観に配慮した住棟配置を行うことなど、建替えの方向性について検討してきた」「建替え時の仮移転を最小限にとどめるため、第1事業区で整備する住戸を可能な限り多く確保することとし、必要となる建築規制の緩和について、向日市との調整を行っている」「計画の具体化に向けては、向日市の都市計画マスタープランにおいて、府営住宅の機能の複合化・高度化などを進めるとされていることを踏まえ、建築規制の緩和とともに、周辺環境と調和のとれた土地利用計画、土地利用の方針を定めるため、都市計画法に基づく地区計画を策定する方向で向日市と協議を進めている。来年度(令和3年度)には地区計画の手続きと並行して、施設の規模や配置、事業方式、リスク分担など建替えに係る基本的な方針を決定し、令和4年度に建替え事業に着手したい」と考えを示した。
なお建設交通部の令和3年度重点目標では、「府営住宅向日台団地建替えに向け、地域のまちづくりと連携した建替え方針を策定」することを掲げた。