トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2021/06/21

【富山】「液体ガラス」で美観、性能維持/石動信金のルーバー・外壁材に/県内初採用

 6月初旬に竣工した小矢部市石動の石動信用金庫本店書庫増築工事に、「液体ガラス」含浸木材が富山県内で初めて採用された。
 石動旧街道(国道16号)に面した建物のルーバーと一部外壁に、液体ガラスで含浸・塗装を施した国産ヒノキ材を使用。道行く人たちのポケットパークとして軒先空間を提供しており、耐久性を高めて長期的な美観、機能の維持を図っている。ニッコーの液体ガラス正規代理店であるトータルサポート(石川県かほく市、大塚宗孝社長)が製品を納入した。建設は石黒工建・吉田組JVが担当。
 世界初の液体ガラス処理技術は、2010年にニッコー(東京都杉並区)が開発。木質内部にガラス質を含浸させるコーティング技術により、強靱で耐久性の高い素材に改質でき、新たな付加価値が創り出される。薬剤を使用せずに強化された木材は、木本来の機能を維持しながら無機質の特性を身に付け、防炎、防腐・防蟻、変色防止に抜群の効果を発揮。有機質の防腐剤を利用する必要がなく、人体や環境へ悪影響を与えず、長期にわたり安全に木の美しさが持続できる。木の弱点である腐食、割れ、曲がり、反り、シロアリ食害、トゲ、ササクレも確実に防止する。
 トータルサポートは、北陸でいち早く代理店契約を結び、金沢城公園の鼠多門橋園路工事を含め、北陸最多の実績を積み上げている。液体ガラスは屋内外を問わず木製品、あらゆる建築物を保護することから、文化財保護塗料として使用。同社では一般住宅の木質外壁やリシン吹付塗装のカバーコートにも使用している。大塚社長は、「今後ますます用途の広がりが期待できる。積極的に液体ガラスを推進・提案していきたい」との考えを示す。
 石動信金本店の周辺は、宿場町として栄えた歴史から旧街道に古い建物が残る。街道沿いに軒を出し、千本格子の木製建具という構成で建物と街が緩やかに仕切られている。設計を担当した鈴木一級建築士事務所(富山市)の三井峰志氏は、「古くから石動の人々に親しみのある軒と木によるファサードを実現するため、本物の木材を使用したいと考えた」と経緯を説明し、木の耐候性を向上させ、燃えにくくするガラス含浸の技術を今回採用した。「木材本来の美しさを永く保ってくれると思う。この技術を使って、本物の木を用いた建物が街に増えてほしい」と新たな木材利用の可能性に期待を寄せる。
 液体ガラスの問い合わせは、トータルサポート(電話076―283―7515)へ。

hokuriku