建通新聞社(神奈川)
2021/06/17
【神奈川】勤労統計 建設業給与前年比0・6%増
神奈川県統計センターが発表した「神奈川県毎月勤労統計調査地方調査結果報告」(2020年分)によると、建設業(事業所規模5人以上)の1人平均の月間現金給与総額は、一般労働者とパートタイム労働者を合わせた全体(常用労働者)で、前年比0・6%増の41万0255円だった。総実労働時間は、前年比4・1%減の159・1時間で、「運輸業、郵便業」(前年比0・1%減)の163・6時間に次ぎ2番目に長かった。
同調査は、常時5人以上の常用労働者を雇用する事業所のうち厚生労働大臣が指定する約1600事業所を対象に行った。
日本標準産業分類15産業(調査産業)全体の現金給与総額は、前年比3・4%減の32万8275円となった。「きまって支給する給与」(労働契約、給与規則などによって、あらかじめ定められている支給条件、算定方法によって支給される給与)が同2・5%減の27万0953円。「特別に支払われた給与」(ボーナス、ベースアップの差額追給分、3カ月を超える期間で算定された通勤手当など)は5万7322円だった。
建設業の現金給与総額の内訳は、きまって支給する給与が前年比1・7%増の35万1790円。特別に支払われた給与は5万8465円だった。
現金給与総額が前年と比べ増加したのは、「建設業」「金融業、保険業」(前年比2・0%増)、「不動産業、物品賃貸業」(同比5・2%増)の3業種。
〜総実労働時間は4・1%減〜
調査産業全体の総実労働時間は、前年比3・6%減の128・7時間。そのうち所定内労働時間(事業所の就業規則で定められた正規の始業時刻から終業時刻までの間の実働時間)が同2・3%減の119・3時間。所定外労働時間(早出、残業、臨時の呼び出し、休日出勤などの実労働時間)が同17・6%減の9・4時間だった。
建設業の総実労働時間は前年比4・1%減の159・1時間となった。内訳は、所定内労働時間が同4・8%減の145・3時間。所定外労働時間は同3・7%増の13・8時間となった。
〜労働者数も減少〜
常用労働者数について見ると、調査産業全体で306万6143人となり、前年と比べ0・5%減った。常用労働者数が最も多い「卸売業、小売業」は54万4155人(前年比0・3%減)。次いで多い「医療、福祉」が48万9467人(同1・0%増)、「製造業」が42万2347人(同0・8%減)となっている。
建設業の常用労働者数は、13万5053人で前年比4・9%減となり、調査業種中で最も減少率が高かった。
入職率と離職率について見ると、建設業は離職率が入職率を大きく上回った。建設業の入職率は前年差0・07ポイント増の0・91%(調査産業全体は1・90%)。離職率は1・26%で前年差0・08ポイント増加した(同1・95%)。提供:建通新聞社