日本工業経済新聞社(群馬)
2021/06/16
【群馬】前橋市が22年度施工へ向けて桂萱東小大規模改造で設計着手
前橋市は学校施設の長寿命化改修事業で、桂萱東小学校(堤町471)の施工を2022年度に計画している。年度内に設計をまとめ、補助金などで工事費が確保できれば、22年度早々に工事発注を行う。これまでの大規模改造事業と同様の施工内容で、建築・電気・機械の3分離発注となりそう。建築は市内本店のA等級を対象に公告する見通し。電気・機械は指名競争の可能性もある。工事は南側の校舎を対象とし、内部を一新する。
老朽化した小学校の校舎を段階的に改修しており、2022年度の施工候補を桂萱東小とした。これまでは同様の工事の事業名を校舎大規模改造としていたが、桂萱東小以降は長寿命化改修に変更する。また、従来は2〜3カ年で対象校の各校舎を改修していたが、現在は建築年度が古く、使用頻度が多い校舎に絞って改修に取り組んでいる。施工内容は校舎の内部と外部を全体的に更新する内容となる。
22年度の施工を目指す桂萱東小は南北に2つの校舎を有する。施工対象となるのは普通教室をメインに構成する南校舎のみとしている。建物は1982年に建築したRC造3階建て、全建物を合わせた延べ床面積が6266u。うち、改修する南校舎の延べ床面積は1855uとなる。将来的に北校舎も長寿命化改修を行う見通しだが、時期は未定。他校の状況を考慮して判断する。
国からの補助金が交付決定されれば、2022年度早々、4月中にも建築工事を条件付き一般競争入札で公告する。これまでの発注実績や施設規模を考慮すると、特別簡易型の総合評価落札方式が最有力。市内の建築A等級で施工実績のある業者を対象とする見通し。落札価格が1億5000万円を超える場合は、6月議会で契約案件を上程する。
追って、5〜6月ごろに電気・機械の各設備工事を同時に発注する。設計の結果を考慮して一般競争か指名競争かを固める。実績では指名競争入札を採用する割合が高くなっている。建築工事と契約時期が重なるように調整して入札を実施。6月中に各工事の本契約を結び、夏休み期間を利用して現場入りする。単年での完了を目指す。
建築工事には校舎内部の改修に合わせて、屋上防水や外壁、建具など建物外部の改修を必要に応じて盛り込む。教室の新設や移動は考えておらず、現状の配置で長寿命化を図る。
電気設備工事は◇幹線◇電灯◇動力◇情報通信網◇テレビ共同受信◇拡声◇火災報知◇監視カメラ−などで行う。機械設備工事は◇衛生器具◇給水◇排水◇ガス◇空気調和◇換気−などが対象となる。
実施設計は一般競争入札で公告されており、7月12日に開札となる。履行期限は22年1月19日を予定している。