北海道建設新聞社
2021/06/16
【北海道】温度差熱や太陽光など再エネ導入事例まとめる 登別市
登別市は、市内の主な再生可能エネルギー導入事例をまとめた。温暖化対策実行計画の見直しに伴い、2月末までの事例を追加。登別温泉のホテルや市内の太陽光発電施設、市の施設などの取り組みを挙げている。
同計画の期間は2030年度まで。30年度の削減目標は、基準年の13年度から26%減となる年間27万3360dCO₂を設定する。市は実現に向けて新築建築物の低炭素化促進、BEMS導入、水素自動車の導入などを進める考えだ。
民間の太陽光発電では、上登別町の天華園跡地で稼働するSJソーラー北海道の最大出力2万2000`hの施設が最大となっている。
エネルギー別の導入事例は次の通り。
◆温度差熱
◇温泉熱▽登別グランドホテル=温泉や排湯からヒートポンプで熱を取り出し、施設内の給湯や暖房に利用▽ホテルまほろば=温泉や排湯からヒートポンプで熱を取り出し、施設内の給湯や冷暖房、融雪に利用▽第一滝本館=施設内の給湯に利用▽登別石水亭=施設内の給湯、融雪に利用▽ホテルゆもと登別=施設内の給湯に利用▽登別温泉郷滝乃家=施設内の給湯に利用▽玉乃湯=施設内の給湯に利用▽夢元さぎり湯=施設内の給湯に利用▽登別ビーチパークトイレ=施設内の暖房に利用
◇環境負荷低減型融雪システム▽登別エコ温泉化プロジェクト協議会=温泉排湯で暖まった空気を送風機で路面の下に埋設したパイプに送り、路面に敷いた透水性無機舗装材から噴き出して路面の雪を溶かす▽市総合福祉センター=施設排熱、地中熱を利用した融雪システム
◇地中熱▽環境省鬼っ子トイレ=ヒートポンプで地中の熱を取り出し給湯や暖房に利用
◇その他▽市総合福祉センター=施設の給湯に利用
◆太陽光
▽大林クリーンエナジー=最大出力2100kW、年間発電見込み202万2000kW時▽伯東=最大出力2000kW、年間発電見込み229万kW時▽北海道曹達=最大出力1000kW、年間発電見込み110万kW時▽日弘ヒーティング=最大出力1007kW、年間発電見込み130万9000kW時▽ゴウダ=最大出力102kW、年間発電見込み12万2082kW時▽シィメス=最大出力2822kW、年間発電見込み305万3000kW時▽ニューデジタルケーブル=最大出力1508kW、年間発電見込み236万kW時▽GPエナジー6=最大出力2065kW、年間発電見込み235万kW時▽SJソーラー北海道(リニューアブルジャパン)=最大出力2万2000kW、年間発電見込み2400万kW時▽市総合福祉センター=最大出力30kW、年間発電見込み3万1917kW時▽鷲別小=出力7・2kW、普段は校内で使用する電力の一部として、災害時は停電対策の電力として活用
◆バイオマス
◇熱利用▽市ネイチャーセンター=施設の暖房にペレットストーブを導入
◇燃料製造、利用▽富士建設登別支店=食用廃油を回収し、バイオディーゼル燃料を精製、重機やトラックなどに利用▽生活協同組合コープさっぽろ室蘭センター=コープさっぽろで回収した食用廃油から精製されたバイオディーゼル燃料を利用
◆廃棄熱利用
▽クリンクルセンター・登別市民プールらくあ=ごみ焼却熱を施設内の暖房や温室、高速堆肥化施設等の熱源として利用、隣接する登別市民プールらくあの暖房、給湯、融雪、プールの加温等の熱源として利用