高岡市は、赤レンガの銀行(旧富山銀行本店)保存活用計画策定の一環としてサウンディング型の市場調査を実施する。
建物の利活用に向けては、20年度から2カ年をかけて耐震診断業務と保存活用計画の策定を進めており、サウンディング調査を通じて利活用の用途や事業スキームの可能性を調査する。
サウンディングの対象者は、利活用による事業の実施主体となる意向を有する法人または法人のグループ。▽建物・土地の利活用▽建物南側の土地(未利用地)の活用イメージ▽活用期間▽事業費、貸付料、維持管理費を踏まえた収支の見込み▽事業スキーム▽地域貢献や地域連携の可能性―などについて意見を求める。
参加申込は7月16日まで、提案書は20日まで受け付ける。サウンディングは個別に26日〜29日に行われる。結果の公表は9月以降となる。調査の結果を踏まえ、22年度以降に事業者の募集を行うことが想定される。
対象となる建物は、▽北棟=1914(大正3)年の建設、鉄骨煉瓦造2階建て、延べ床面積510平方メートル▽南棟=1926(大正15)年の建設、RC造3階建て、延べ床面積800平方メートル▽煉瓦塀=1914(大正3)年の建設、煉瓦造長さ約12メートル―。守山町の山町筋重要伝統的建造物群保存地区内に立地する。1月に市に譲渡された。
耐震指標(Is値)は北棟が0・13、南棟が0・59で、いずれも耐震性能を有しておらず、利活用するには耐震補強が必要とされる。
耐震診断は清水建設・日本診断設計設計共同体、保存活用計画策定は文化材保存計画協会(東京都千代田区)がそれぞれ担当。