県土整備部(森田豊充部長)の課所局長会議が8日開かれ、業務の平準化に向けて翌債工事は「9月補正」の早い段階から繰り越し措置する方針を確認した。翌年度にまたいだ、ゆとりある工期を設定し、施工効率の向上につなげる。
今年度、初めての会議は本庁と6所局を結んだオンラインで行われ、本庁課長や所局長、副所局長が出席。部の課題について意見交換した。
発注の平準化では、翌年度予算を前倒しするゼロ県債など翌債工事の積極的な活用を継続。さらに、年度内完成が見込めなくなった工事は例年、「11月補正」から本格的に繰り越し要求しているが、早いものは「9月補正」に盛り込む。
9月補正後、年内に発注を済ませて翌年度にまたがって施工。出水期に工事制約がかかる河川工事などで、現場の適期施工に結び付ける。
また、積算ミスによる入札中止は、県建設業協会から是正が要望されており、発注前審査の徹底と同じ内容の誤りを繰り返さないよう再確認した。
そのほか工事書類の簡素化では、工事点数に敏感な受注者側が1点にこだわっているとし、検査を「優・良・可」の緩やかな評価にしてはどうかといった声もあった。
会議後、森田部長は早めの繰り越し措置について「工事前の準備など工期に余裕が生まれ、受注者にも発注者にもメリットがある」と本紙取材に答えた。
日刊建設工業新聞