2020年度に民間企業・団体から名古屋市に提出された中高層建築物建築に関わる標識設置届(一戸建てを除く)は、昨年度比5・7%減の361件となったことが、本紙の調査で分かった。コロナ禍で社会全体の動きが鈍化したことに加え、デベロッパー各社が開発適地をより慎重に判断した結果と推察できる。
全361件の用途別の内訳は、共同住宅が242件、事務所が50件、店舗・商業施設が20件、高齢者・障害者施設が13件、病院が11件、教育関連施設が8件、倉庫が8件、工場が6件、駐車場(機械式など)が3件。19年度と比較すると、共同住宅が269件から242件に減少。事務所が29件から50件に増加している一方で、店舗・商業施設は44件から29件に減少した。
地域別では、中区が76件、中村区が38件、東区が33件、千種区と北区が各27件、昭和区と西区が各23件、名東区が21件、天白区が18件、中川区が16件、瑞穂区が15件、緑区が10件、南区と熱田区が各9件、港区と守山区が各8件。目立った変化としては、中村区が開発数2位と昨年度と変わらないものの、件数は63件から38件と大幅に減少。また、昨年16件(9位)だった東区は、33件(3位)へと増加している。
用途で最も多い共同住宅の事業主に着目すると、個人を除いて件数が一番多かったのがサムティの21件。続いてエスリードの12件、オープンハウス・ディベロップメントの9件となっている。
提供:建通新聞社