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北陸工業新聞社
2021/06/01

【新潟】技術の鍛錬、連携を強化/阿賀野川・早出川水防演習/北陸整備局、県ら

 北陸地方整備局、新潟県、五泉市、阿賀野川水防連絡会が共催の「阿賀野川・早出川総合水防演習」が5月30日、早出川三本木大橋上流左岸(五泉市)で開かれ、水防技術の鍛錬と多様な機関による連携を強化するとともに、平時からの防災意識の高揚を図った。
 この日は小雨が降りしきる中、実践さながらに地元消防団や自衛隊、新潟県建設業協会新津支部、五泉市建設業協会、新潟県測量設計業協会、北陸地方防災エキスパートなど関係機関480人が参加した。
 はじめに、北陸地方整備局の岡村次郎局長が「自然災害は各地で激甚化、頻発化。河川整備と水防活動は車の両輪で住民の避難誘導は極めて重要。地域と一体となった防災・減災への取組みを推進する」と強調し、花角英世知事は「水害から県民の生命、財産を守るため、ハードとソフト対策を組み合わせた流域治水の取組みを一層進めていく。これからの出水期に備え、引き続き水防体制の充実強化をお願いしたい」と呼び掛けた。
 演習は阿賀野川、早出川流域の広範囲に洪水被害が出るとの想定で始まった。五泉市から国土交通省に水防資機材の支援要請、ドローンによる斜面崩壊調査、避難所への救援物資運搬、市内のライフライン復旧などが行われたほか、シート張り工や月の輪工、釜段工の工法演習に続き、積み土のう工、改良積み土のう工といった水防工法が進められた。堤防の越水・氾濫レベルでは、北陸地方整備局の緊急災害対策派遣隊(TEC−FORCE)が出動し、排水ポンプ車による湛水排除が急ピッチで行われ、地域の防災力が総結集した。

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