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北陸工業新聞社
2021/05/31

【富山】品質の維持確保へ注力/県生コン工業組合が総会

 富山県生コンクリート工業組合(酒井正人理事長)の第44回通常総会が28日、富山市のホテルグランテラス富山で開かれ、21年度の事業計画や収支予算を承認したほか、任期満了に伴う役員の選出を行った。総会後に開いた理事会で、理事長や副理事長などの選任は、次回の会合で決めることを申し合わせた。
 この日は、委任状14名を含め全組合員31名が出席。冒頭、酒井理事長があいさつし、「昨年度はコロナ禍で経済活動が停滞した。生コン業界は比較的影響が少ないとは言え、県内の生コン出荷数量は66万6341立方メートルと前年度比90・2%の水準。この数字は、近年のピークである平成2年度の253万6756立方メートルの26%まで落ち込んだ。今年度予算は大幅な赤字であり、この1年以内に今後の対応を考えたい」と述べた。
 さらに、「生コン業界は良いコンクリートを、安定的かつ適切な価格で提供することが求められ、長期にわたる耐久性も必要。一般的には強度を尺度に評価されているが、長寿命の観点からひび割れ、アル骨への対応も重要。今後も生コンの品質維持・確保へ取り組むとともに、組合員の健全な発展を祈念したい」と話した。
 21年度事業方針として、出荷量は対前年度実績比94・4%の62万9000立方メートルと見込んだ。また、品質管理監査会議の指導の下で、生コンの品質管理の徹底と安定供給に努めるとともに、フライアッシュコンクリートやコンクリート舗装といった新規需要を、公共機関などへ積極的に働きかけるなど、需要の開拓に努めていく。
 重点事業には、(1)組織の強化・需要の開拓等(2)品質管理体制の充実強化(3)試験場の充実強化−を挙げた。
 なお、総会に先立ち、県土木部建設技術企画課の畠山昌平主幹による記念講演会「最近の土木行政に関する話題について」も開かれた。

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