福井県生コンクリート工業組合(上木雅晴理事長)の第56回通常総会は24日開かれ、20年度の事業報告・決算および21年度の事業計画・予算案を慎重審議し、原案通り、すべて了承した。
理事補充においては、専務理事に鰐渕浩司氏、理事に斎藤力氏を選出している。総会の会場は、福井市下六条町の県中小企業産業大学校で。
20年度の出荷実績は、123万9306立方メートルで、昨年度比およそ25万7000立方メートル減(82・8%)となった。要因は、北陸新幹線延伸工事のピークアウトによる減少が大きい。特に福井地区は、1月の降雪による影響もあり、全地区の中で、対前年比71・1%と大幅な落ち込みとなった。
南越地区は、官民による大型工事の終息等の影響により対前年比77・5%。大野勝山地区は、中部縦貫自動車道建設工事の遅れはあるが、対前年比120%と大きく上回った。
嶺南地区は、北陸新幹線延伸工事と、原子力発電所関係工事等の大型公共工事が寄与し、昨年度同程度となった。
21年度の同組合の需要については、79万2000立方メートルで、対前年比63・9%で、約44万7000立方メートルほど下回ると想定。減少の要因としては、特需の北陸新幹線延伸工事が終息すると想定。
生コン業界を取り巻く環境は厳しいが、上部団体の全国生コンクリート工業組合連合会と、北陸地区本部などと連携を強化。共同試験場として、より品質の確保を図り、技術水準の維持向上に努めるとしている。