高知県土木部は2021年度に2級河川6水系で流域治水対策をまとめる。県内の土木事務所に設置している「豪雨に強い地域づくり推進会議」で、流域治水を検討するための分科会を設置し検討を進め、「流域治水プロジェクト」として公表する。
21年度に流域治水対策をまとめるのは、宿毛市の松田川、与市明川、高知市の鏡川、国分川(上流部は南国市)、安芸市の安芸川、伊尾木川の6水系。宿毛市と高知市の4水系は豪雨で流域が浸水した場合、甚大な被害が想定されている。安芸市の2水系は、18年7月の豪雨災害で流域が大きな被害を受けたため、今回対策をまとめる。
高知県には2級河川が全部で97あり、その他の河川水系についても22年度以降、順次流域治水対策をまとめる。
流域治水対策は、近年全国で豪雨災害が激甚化・頻発化する状況を受け、流域の関係者全体が協働して▽氾濫を未然に防止または氾濫量を軽減する対策▽居住の安全を確保する対策▽避難時の安全を確保する対策−に取り組むもの。県内では、20年度に1級水系の物部川、仁淀川、吉野川、四万十川で、それぞれ流域全体で緊急的に実施すべき治水対策の全体像をまとめている。
提供:建通新聞社