県県土整備部営繕課は21日、「(仮称)基幹家畜保健衛生所建築工事実施設計」の簡易公募型指名競争入札を公告した。6月3日まで応募調書資料の提出を受け付け、7月14日に開札する。履行期限は2022年3月18日。22〜24年度に工事を実施し、24年度内の供用開始を目指す。工事費は約27億円(消費税込み)を見込む。21年度は家畜保健衛生所機能向上事業として、実施設計等に1億1879万8000円を計上したほか、限度額1億5800万円の債務負担行為を設定している。
応募資格は、県内に本店を置き、配置予定管理技術者が元請けとして、過去10年間におけるRC造、SRC造またはS造で1棟の延べ面積が1000u以上の建築物の新築、増築または改築に係る実施設計業務の経験を有することなど。基本設計は千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3―1―2)が担当した。
同事業は、県内家畜農家が集中する香取・海匝地域の防疫活動体制を強化するため、老朽化が進む東部家畜保健衛生所、北部家畜保健衛生所および中央家畜保健衛生所佐倉支所を移転集約化するもの。
建設場所は、匝瑳市今泉7118ほか地先の県農林総合研究センター砂地試験地跡地。敷地面積は約1万1226u。地目は畑、山林。用途地域は都市計画区域外で、防火地域の指定はない。
建物は本館棟、解剖棟、倉庫棟、車庫棟、鶏小屋で構成。規模等は、本館棟がRC造4階建て延べ2093・20u(建築面積1091・54u)、解剖棟がS造平屋建て延べ326・81u(同342・95u)、倉庫棟がS造平屋建て延べ448・20u(同469・60u)、車庫棟がS造平屋建て延べ164・61u(同192・51u)、鶏小屋が木造平屋建て延べ12・00u(同12・00u)。総延べ面積は3048・82u(同2108・60u)。
県内の家畜保健衛生所は▽中央家畜保健衛生所▽中央家畜保健衛生所・佐倉病性鑑定施設▽東部家畜保健衛生所▽南部家畜保健衛生所▽北部保健家畜衛生所――の4所1施設が設置されているが、いずれも整備から約50年以上を経過し、建物や設備の老朽化が著しく、バイオセーフティ対策の問題も抱えている。
このため、現状の4所1施設から3所体制に集約。家畜農家の分布と即時対応力を考慮して、北部家畜保健衛生所、東部家畜保健衛生所、中央家畜保健衛生所佐倉支所を統合し、基幹家畜保健衛生所を新設することとした。
整備にあたっては、19年度に家畜保健衛生所機能強化基本計画を策定。同計画に基づき、20年度には基本設計を実施した。