日本工業経済新聞社(群馬)
2021/05/20
【群馬】中部農業の21年度主要事業
県中部農業事務所農村整備課は2021年度の事業概要を明らかにした。前橋市で進めている上細井中西部地区は、事業費3・7億円で17haの区画整理に取り組む。境小此木東部地区は初段工を発注、約1・8億円で10・8haの区画整理を実施する。用水路工は赤城大沼用水3期と大正用水3期を進める。アスベスト管対策は前橋北部、榛名東部、富士見の各地区で実施。佐波新田用水第1および第2は21年度に事業着手、それぞれで測量設計業務を委託する。県営調査計画は6地区で計画書作成などを行う。
県営事業は9事業11地区で、事業費総額13億6483万7000円を確保した。事業化を検討する県営計画調査は6地区で1105万円。21年度の新規事業は佐波新田用水の第1および第2となっており、それぞれ調査測量設計に取り組む。
4月に前橋市で豚熱が発生、年度当初から同事務所および地元建設業者は対応に追われた。工事および業務について、発注見通しから1カ月程度の遅れが生じる可能性はあるものの、非かんがい期の施工に向けて、10月ごろには各工事が発注できそう。
前橋市で進めている上細井中西部は、3億7000万円で区画整理17haを実施。上細井町地内のD工区を6・6ha、5・7ha、4・7haの3分割で発注する。B・C工区は、道路工200mなど付帯工事も計画している。いずれも9月までに指名通知する方針。このほか測量設計と建物事前調査の2業務を計画している。
伊勢崎市境小此木町などで区画整理工事を開始する境小此木東部地区は、2分割での指名を予定。面積を4・5haと6・3haとし、6月ごろの発注を目指す。事業費は1億8839万9000円を確保した。
前橋市赤城山で取り組んでいる赤城大沼用水3期は約400mの用水路工を行う。20年度の継続事業として2件の発注を予定。1件は、施工延長約200mの条件付き一般競争入札で発注。さらに施工延長約200mの用水路工と、第2円筒分水スクリーン交換を合わせた工事を別に指名通知する。9月までに公告・指名通知を予定している。事業費は7122万円を計上した。
大正用水3期は前橋市下大屋町と伊勢崎市磯町で施工。それぞれ20年度の施工箇所上流部分を対象とし、各100m程度の改修を想定している。事業費は1億1000万円を確保した。指名競争入札で8〜9月に発注する考え。
農村地域防災減災事業(特定農業用管水路等特別対策)はアスベスト管更新などを行う。事業費は前橋北部1387万9000円、榛名東部9249万8000円、富士見6000万円。いずれも9月ごろに指名競争入札で発注する見通しとなっている。
榛東村長岡地先で進めている山子田地区は、事業費3億3300万円を計上し、ポンプ更新工事および管路工を計画。ポンプは山子田第1揚水機場の4台を施工。管路工は220mを更新する。ポンプ更新は条件付き一般競争入札、管路工は指名競争入札。7〜8月の公告・指名通知を目指している。
佐波新田第1および第2は、新規事業で用水路の長寿命化に取り組む。第1は伊勢崎市鹿島町など、第2が太田市粕川町などを対象としており、それぞれ測量および用水路設計を委託する。6〜7月の指名競争入札を予定。事業費は第1が2560万円、第2で1540万円を計上した。
県営調査事業は◇中群馬150万円◇坂東大堰2期55万円◇八坂堰150万円◇宮室・原中250万円◇寺後沼300万円◇赤城大沼用水4期200万円−の6地区を盛り込んだ。うち、中群馬坂東大堰2期が22年度の採択へ向けて計画資料作成を進める。このほかの地区も、23年度以降の事業化に向けて資料作成や調査設計に取り組む。