建設新聞社
2021/05/18
【東北・山形】パシコンに決定/山形市民会館移転の民活導入調査
山形市財政部は、市民会館の移転に係る民間活力導入可能性調査業務を4月27日に入札した結果、1落の432万円でパシフィックコンサルタンツに決定した。予定価格は970万円。
入札にはオリエンタルコンサルタンツ、佐藤総合計画、シアターワークショップ、大日本コンサルタント、パシフィックコンサルタンツ、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの6社が参加し、みずほ総合研究所は辞退した。
山形市香澄町2の9の45地内にある山形市民会館は、市民の芸術文化向上の場および地域文化振興・発展の拠点として1973年にRC造地下1階地上4階建て、延べ5815・28平方b規模で建設された。
内部には1202人収容の大ホールや300人収容の小ホールなどが配置されており演劇や音楽など、さまざまなジャンルに対応できる多目的施設として市民などから長年親しまれてきた。築後47年が経過し老朽化が著しく危険な状況となってきたことから、市では移転することを立案した。
計画では、2019年11月に閉館した旧山形県県民会館(山形市七日町3の1の23地内)の解体工事を22年度以降に発注し、その跡地(約3000平方b)に新たな市民会館を建設するとしている。
基本構想によると、施設の延床面積は約1万1100平方bとし、内部には約3600平方bの大ホール(固定席約1200人)と約1200平方bの小ホール(可動席300〜400人)のほか、約550平方bのスタジオ・会議室・展示室等、約900平方bの交流の場などを設ける。総事業費は約100〜110億円程度となる見込みだ。
整備手法については、今回委託した民間活力導入可能性調査業務の結果を基に詰めていく。委託期間は11月30日まで。
民間活力導入が決まった場合のスケジュールは、22〜24年度に事業者募集・選定・契約、24〜28年度に設計・建設・外構・備品工事、29年度に開館する計画。一方、従来方式で整備する場合は、22年度に設計プロポーザル方式により設計者を選定し、23〜24年度に基本・実施設計を作成、25年度に工事発注、25〜28年度に建設・外構工事を行い、29年度の開館を目指す。
基本構想策定支援業務はシアターワークショップ(東京都渋谷区)が担当した。
提供:建設新聞社