国土交通省四国地方整備局は、災害に強い国土幹線道路ネットワークを構築するため、「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム(四国ブロック版)」を策定した。災害発生後におおむね1日以内に緊急車両が通行できるようにすることを中長期的な目標に据え、高規格道路のミッシングリンクの解消と暫定2車線区間の4車線化、直轄国道などの防災課題解消によるダブルネットワークの強化などを推進する。
具体的な事業は▽災害に強い国土幹線道路ネットワークの機能強化対策▽道路施設の老朽化対策▽道路構造物の流失防止対策▽道路の高架区間などを活用した津波・洪水からの浸水避難対策▽市街地の緊急輸送道路の無電柱化対策―など七つの柱に沿って展開する。
幹線道路ネットワークの機能強化対策として、香川県内では高松環状道路の高松市寿町〜檀紙町区間で計画段階評価を進め、愛媛県内では四国横断自動車道の宿毛〜内海区間で都市計画決定と環境アセスメントの手続きを行う。高知県内では、国道33号の越知町〜仁淀川町区間で防災課題解消に向けた調査、高知松山自動車道のいの〜越知区間で計画段階評価、阿南安芸自動車道の奈半利〜安芸区間で環境アセスメントの手続きを進めていく。
河川と隣り合った構造物の流失を防ぐため、第一次緊急輸送路に指定されている国道55号について、徳島県牟岐町河内地区で護岸工の洗堀・流失対策工事を施す。55号ではまた、高知県奈半利町法恩寺地区で避難階段などの整備をすることで、高架区間を活用した避難施設の整備を進める。
電柱の倒壊リスクの解消に向けてた取り組みでは、徳島県内で国道28号鳴門市撫養町大桑島〜南浜(延長1・3`、全体事業費約16億円)、香川県内では国道11号高松市屋島西町〜高松町(延長2・4`、全体事業費16億円)、愛媛県内では国道11号松山市勝山1丁目(延長1・2`、全体事業費13億円)、高知県内では国道56号高知市桟橋通3丁目〜北高見町(延長2・2`、全体事業費18億円)を無電柱化する。
提供:建通新聞社