ネクスコ東日本は、入札契約等に関する改善と今後の新たな取組み方針をまとめた。7月以降に入札公告等を行う工事および調査等業務で適用する。
工事における制度改善と新たな取組みメニューのうち、総合評価落札方式の技術評価タイプに「高度技術提案型」を新設。技術的工夫の余地が大きい工事で設計成果(標準案)に対し施工方法等の工夫により部分的な工事目的物の変更を認め技術提案を求めることで、より最適な道路構造等に資して工期短縮、品質・安全の確保が期待できる工事に適用。評価値の算出については除算方式(技術評価点/入札価格)を採用する。
担い手の中長期的な育成・確保に向けては、工事実績評価型に「若手・女性技術者」や「地域企業」の評価を追加。地域企業の評価は実績2型(地域活用型)とし、土木工事、土木補修工事(契約制限価格(税込み)が5億円未満を対象とする。技術的工夫の余地が小さい工事で、実績を評価することで適正な履行が期待できる工事において、ネクスコ実績の少ない競争参加者の参加を可能とする工事に適用。評価対象項目は▽同種工事の工事成績(企業)▽配置予定技術者工事成績▽施工の円滑性・災害復旧▽企業の信頼性・地域精通度・緊急時の施工体制―。また、工事実績評価型(実績1型・実績2型・実績2型地域活用型)で「若手技術者(満35歳以下)」や「女性技術者」を契約後配置する計画がある場合は技術評価点の加点対象とする。
工事における低入札価格調査要領における調査方法については「基本調査」と「重点調査」に区分されていた調査を「低入札価格調査」と名称を改め統合し、調査基準価格を下回る入札価格の場合の調査内容をこれまでの重点調査と同様に見直し、数値的判断基準(失格基準)を契約制限価格の75%に引き上げる。
一方、調査等業務については工事と同様に総合評価落札方式に若手技術者(満35歳以下)や女性技術者の評価項目を追加するほか、企業の業務実績等はこれまで高速道路会社または国土交通省の実績を優位に評価していたが、業務の性質などに応じて公共事業発注機関の実績でも同様に評価するよう見直し。低入札価格調査は基本調査と重点調査により行っているが、7月1日以降入札公告等を行う業務は重点調査の対象価格を契約制限価格に「10分の4を乗じた額」から「10分の6を乗じた額」へ引き上げることにしている。