米原市は、緑の基本計画に位置付けている入江地先の未整備の都市公園「(仮称)磯公園」について、私立高等学校の運動施設整備計画と連携し、公民連携による都市公園事業として進める方針で、去る3月に公設部分の用地を購入した。21年度(令和3年度)は基本設計(担当・キタイ設計)と進入路調査設計を進め、22年度(令和4年度)の詳細設計から進入路工事、令和5年度(23年度)の公園整備着工を目指す。
市によると、学校法人松風学園が運営する彦根総合高等学校(彦根市芹川町328番地)が新たな運動施設(グラウンド)の整備を検討するにあたり、学校近隣の米原市入江で平成21年度都市計画決定されている「(仮称)磯公園」予定地における民間によるグラウンド部整備を申し入れたことをきっかけに、民間整備のグラウンドを市民にも開放し、米原市が公園部分を整備する「公民連携の新たなモデルとなる公園」として進める計画が具体化。
事業連携を受けて市では20年度(令和2年度)から用地取得に着手し、去る3月に公設部分約0・6fの購入手続きを完了、21年度(令和3年度)当初予算に措置した1800万円のうち、880万円で隣接する国道8号バイパスの交通利便を生かした新しい人の流れの創出と、地域の活力や生きがい、健康づくりにつながる都市公園事業として施設内容を検討する基本設計を委託し、920万円で橋梁が検討されている進入路の調査設計を行う。なお、民設による私学運動施設は20年度(令和2年度)用地取得を完了、21年度(令和3年度)は民間で造成工事を進める。
その後、22年度(令和4年度)には公園の実施設計とともに進入路の整備工事、残用地の取得を行い、23年度(令和5年度)には公園整備工事に着工し、内容によるが現時点では26年度(令和8年度)までかけ整備する考えだ。
「(仮称)磯公園」が盛り込まれた「米原市緑の基本計画」は平成20年に策定。米原地域米原学区におけるまちづくりの核となる都市公園として、米原緑地公園、3号街区公園、磯公園、米原南工業団地内街区公園2ヵ所―の公園の新規整備と、老朽化公園のリニューアル、蓮村農村公園周辺他の環境整備を掲げている。
また、都市公園事業だけでなくその他公共事業、民有地の緑化を一体的に推進していく「緑化重点地区計画」となる「米原西部地区」において推進する「磯公園」は、市西部地域における運動レクリエーション機能を担う地区公園として位置づけ、磯山風致地区と一体となった良好な都市環境に寄与する場として緑化を推進し、市の南側玄関口の緑の拠点として整備を行う。
提供:滋賀産業新聞