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建通新聞社(神奈川)
2021/04/30

【神奈川】県 はこね金太郎ラインが供用開始へ

 神奈川県は4月23日、南足柄市と箱根町を連絡する道路「はこね金太郎ライン(南箱道路)」の愛称銘板披露式を行った。コロナ禍を踏まえ関係者に限定した中、黒岩祐治神奈川県知事と加藤修平南足柄市長、勝俣浩行箱根町が列席し、県民待望の同ライン完成を祝った=写真。きょう4月28日に供用開始する。
 同ラインは、南足柄市から箱根町間の延長約10・9`の林道を再整備。県道731号矢倉沢仙石原線としてリニューアルし、南足柄市・足柄5町と箱根町間の移動時間を短縮する他、発災時の救援・輸送路としての活用にも期待が集まっている。
 あいさつの中で黒岩知事は「同ラインは観光振興だけでなく、発災時にも効果を発揮しうる『生命を守る道路』だ」との考えを示した。加藤市長と勝俣町長もそれぞれ「県民の願いが絆となり、ついに実現した」、「足柄地区と西湘地区を結ぶ念願の道路」と感謝の言葉を贈った。
 整備は県西土木事務所が南足柄市区間延長約8・6`、同事務所小田原土木センターが箱根町区間約2・3`を担当。
 県道78号と国道138号を結ぶ同ラインの整備には多くの地元建設企業やコンサル・測量企業が参画。標高差は最大で500bに達する険しい山中の他、現場に向かうルートも整備中の同ライン以外ないため、官民一体となった綿密な工程管理が求められた整備の中、無事供用の運びとなった。
 標準幅員は約5b。国立公園などの自然環境豊かな地域を通過することから既存の林道を活用。大規模な改変は行わずに、見通しの悪い箇所の安全対策や落石などの防災対策を実施。この他、金時見晴パーキングとして乗用車35台(無料)の駐車場を整備した。
 全体事業費は約80億円。提供:建通新聞社