香川県土木部は2021年度、生産性向上のため試行しているICT活用工事に「法面工」を追加する。植生工や吹付工、法枠工を含む施工面積500平方b以上の「土木一式工事」「とび・土工・コンクリート工事」が対象で、20年度と同様、施工プロセスの全ての段階だけでなく一部の段階でICT施工技術を全面的に活用する工事に適用する。ただし、ICT建設機械による施工は対象外で、従来工法で施工する。
ICT活用の推進に向けた取り組みの一環で、対象工種である▽植生工(種子散布、張芝、筋芝、市松芝、植生シート、植生マット、植生筋、人工張芝、植生穴、植生基材吹付、客土吹付)▽吹付工(コンクリート吹付、モルタル吹付)▽法枠工(吹付枠)―のいずれかを含む、施工面積が500平方b以上の「土木一式工事」か「とび・土工・コンクリート工事」で試行する。
対象とする施工プロセスは@3次元起工測量A3次元設計データ作成B3次元出来形管理等の施工管理C3次元データの納品―の全て、または一部の段階で、ICT建設機械による施工は除外する。
原則として、発注段階でICT活用を義務付ける「発注者指定型」か、落札後に受注者が活用を希望する「施工者希望型」で発注するが、これ以外の工事でも受注者が希望した場合、実施内容について検討して適否を判断する。
受注者がICT活用工事を実施した場合、施工技術の活用状況に応じて工事成績評定の創意工夫の項目で評価する。
県は18年度にICT活用工事の試行を開始。当初設計金額3000万円以上で土工量が約1000立方bの「河川土工、海岸土工」「道路土工」の工種を含む土木一式工事と、2000平方b以上の新設路盤工事を対象とした舗装工事に適用している。20年度からは施工プロセスの一部の段階でも実施できるようにした。
提供:建通新聞社