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日本工業経済新聞社(群馬)
2021/04/20

【群馬】県建設業協会が課題に関するアンケート調査実施


群馬県建設業協会(青柳剛会長)は20日、公共工事の受注量など建設業の抱える課題に関するアンケート調査の結果を明らかにした。公共工事の受注量について、会員企業の55%が足りないと回答。支部ごとにみると伊勢崎が95%、前橋は87%が足りないとする一方で、富岡など3支部は80%以上が適正量もしくは多いとしており、災害復旧や大型事業などで地域による偏りが出ていることが示された。
アンケートは会員企業241社が回答。公共・民間工事の受注量や生産性向上・働き方改革の状況、建設キャリアアップシステム(CCUS)など業界の抱える課題を調査した。(生産性向上などの結果は2面)
結果はオンラインで行われた記者会見で発表。青柳会長は、公共工事の受注量が足りていないとする企業が多いことを受け「プロジェクトの有無ではなく、会社の維持に必要な限界工事量を確保することが重要。災害復旧や新型コロナなど、その時々の対応も大事だが、大型事業がないところなどとバランスよく対応してもらうためにも声をあげなければいけない」と話した。
公共工事の受注量で「工事量が足りず確保してほしい」と答えた割合が最も高い支部は伊勢崎支部の95・2%。その後は◇前橋支部87・2%◇渋川支部77・8%◇太田支部68・2%−などと続き、12支部のうち5支部で50%以上が足りないとの返答となった。一方で、多すぎる・適正量という答えが合わせて50%を超えているのは富岡支部の92・9%を筆頭に7支部となる。
発注量を適正と返答した割合の多い支部は19年の台風19号による復旧工事や上信自動車道、西毛広域幹線道路などの大型事業が多い地域。県内でも地域間での発注量に格差が出ている。
おおむね1年後の売上高に関しては、大きく減少・減少すると思うと回答したのが全体の8割を占め、先行きに対する不透明感が感じられる。
また、支部ごとでみると、大きく減少・減少の割合がもっとも多かったのは渋川の94・4%だった。その後は桐生、沼田、前橋と続き、全支部で減少すると思うが50%を超えている。
また、公共工事の発注増減への意見としては、発注の平準化推進を求める声が72・9%で最多。続いて、「地域による公共工事の発注量に差が出ないようにしてほしい」が62・9%、「災害復旧工事が終わった後の工事量が見通せない」は32・9%と、継続的・安定的な工事発注を求める声が目立っている。
民間工事の受注については、13・2%が新型コロナウイルスの影響により工事量が「かなり減った」と回答。「先行きが見通せず不安」は58・4%と合わせて71・6%がなんらかの影響を感じている。
今後の採用に関する考えでは、94・2%とそのほとんどが採用を検討。人材確保への意欲がみられる。