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建通新聞社(神奈川)
2021/04/20

国土強靭化へ「十分な体制で応札可能」が大半

 防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための5か年加速化対策が昨年末に閣議決定し、2020年度第3次補正予算でその初年度の強靭化関係の経費が計上された。そうした中にあって、技術者・技能者不足が叫ばれる地域建設業の施工体制はどうか。神奈川県建設業協会(神建協)による調査では、「十分な体制で応札可能」との声が会員の大半を占める一方で、民間建築需要が多い都市部では「発注時期や案件の内容によっては応札が不可能な場合がある」との声もあった。
 神建協16支部の会員企業を対象に調査し、3月に集計した。それによると、4〜7月ごろまでに発注される公共事業の案件について、「ア、複数案件でも技術者を含めて十分な体制で応札可能」と答えた割合は54・2%。この他、「イ、1本程度あれば応札可能」が15・5%、「ウ、発注の時期または案件の内容によっては応札が可能な場合がある」が25・0%、「エ、応札は厳しいと予想される」が3・6%、「オ、不明」が1・8%だった。
 16支部中、13支部で「ア」の回答が最も多かった。「イ」が最も多かったのが1支部。政令市の横浜支部と川崎支部は「ウ」と答えた割合が比較的多かった。これについて業界関係者は、「抱える技術者が少ない企業などでは、がむしゃらに応札するのではなく、少しでも利益の出せる案件に応札したい、との考えがあるのかもしれない」と話した。提供:建通新聞社