越前市は18日、市役所本庁舎および庁舎前ひろばの完成を記念し、「新庁舎グランドオープン記念式典」を挙行した。関係者ら約60人が参加し、待望の全体完成を祝った。
新庁舎は東西南北それぞれに玄関を持つ「四方正面」の構造で、規模はS造6階建て延べ1万2679・76平方メートル(制振構造)。市の伝統産業である越前和紙や越前打刃物、越前指物、越前瓦の素材・技法を随所に取り入れた。
行政執務機能と市民利用機能(生涯学習センター)を1棟に集約。例えば、東棟1階には市民目線のわかりやすい窓口に加え、全国的にも高い外国人市民比率に対応するための総合相談窓口を配置する一方、西棟1階には多目的ホール「eホール」などを配した。
庁舎南側には庁舎前ひろばとして、雨でもイベントが開催可能な大屋根を設けたほか、災害時の一時的な避難場所にも利用できる広場兼駐車場、出土した石垣等を活用した「歴史を偲ぶ空間」を整備。市民の憩いの空間となるよう、芝生ひろば、噴水ひろばも設けた。
eホールは扉などを開放すれば、カフェスペースや情報・図書コーナー、さらに大屋根、庁舎前ひろばまで含めて一体的に活用できる空間となり、多様なイベント開催にも対応する。
式典では奈良俊幸市長が挨拶に立ち、「『まちの活性化とまち空間再生の大きな契機とする』を基本理念に推進を図ってきた。グランドオープンを迎えられたのも関係者のご協力の賜物」と感謝を示し、「市民福祉や防災機能の向上はもとより、平日も休日も賑わう庁舎として多くの市民に愛され、多様な市民の交流・憩いの場として利用され、中心市街地の活性化に資することを願っている」と期待を込めた。
なお、予定していた各種記念イベントはコロナ禍を踏まえ、中止した。
設計・監理:佐藤総合計画・寺崎建築事務所JV
本庁舎 施工
東工区建築:田中建設・北信建設・
竹内工務店・三田村工務店JV
西工区建築:ウエキグミ・木原・
ササキ工業・北日本建設JV
空 調 設 備:テラオライテック・正光設備・
上野ガス・タケフ営繕JV
電 気 設 備:河上電機・テラオライテック・
道下電機・関本電設JV
機 械 設 備:アカホリ管工・板倉設備・
未來住建JV
庁舎前ひろば 施工
外 構:キヨエイビルド・高野組JV
大 屋 根:ササキ工業・竹内工務店JV
電気設備:横山電設
機械設備:赤堀
旧本庁舎など解体:木原・北信建設・谷口建設JV