トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2021/04/19

【香川】県土木部 遠隔臨場の試行を開始

 香川県土木部は、同部所管工事で「建設現場の遠隔臨場」の試行を始める。受発注者双方の作業効率を向上させることが狙いで、受注者がウェアラブルカメラで撮影した映像と音声を監督職員らへ配信し、双方向の通信を交わしながら「段階確認」「材料確認」を行う。必要な機器の準備と運用が可能な全ての工事を対象に、受注者からの申し出に応じて遠隔臨場技術を活用する。費用は受注者が負担し、施工計画書に記載した全ての項目で実施した場合は工事成績評定の創意工夫の項目で加点評価する。
 試行要領では、土木工事共通仕様書に定める「段階確認の臨場」「(材料の)現物による確認」の際、ウェアラブルカメラなどを使い、映像と音声の同時配信と双方向の通信を行うことで、工事監督員らが確認するのに十分な情報が得られた場合に「臨場に代えることができる」と規定。ウェアラブルカメラについては、ヘルメットや体に装着・着用可能なデジタルカメラの総称とし、一般的な携帯端末も使用可能と位置付けている。
 対象は、通信環境の確保が可能で、段階確認や材料確認を映像で確認できる「土木部が所管する全ての工事」で、受注者からの申し出に応じて遠隔臨場を実施する。
 受注者は実施に先立ち、施工計画書に▽適用種別▽使用機器と仕様▽実施方法―を記載し、工事監督員の確認を受ける。必要な資機材の費用については受注者が負担する。
 使用する機器については、映像(画素数、フレームレート)、音声(マイク、スピーカー)、転送レートなどの仕様を規定。受注者は遠隔臨場の映像と音声を配信するだけで「保存を行う必要はない」ことも明記している。
 受注者が施工計画書に記載した全ての項目で遠隔臨場を実施した工事については、工事成績評定の創意工夫の項目で加点評価する。実施できなかった場合でも減点などの措置は講じない。
 また、試行を通じた効果の検証と課題の抽出につなげるため、受注者に対して竣工検査日までにアンケート調査に回答することを求める。
提供:建通新聞社