大阪市は、都市再生緊急整備地域の候補地となる新大阪駅周辺地域のまちづくりで、本年度は2020年度に策定した方針の骨格に基づき、新大阪駅、十三駅、淡路駅の検討対象地域での民間都市開発や大規模集客施設の方向性、交通結節機能などのインフラ整備、アフターコロナを見据えた土地利用の検討などを行い、まちづくり方針素案を作成する。
新大阪のキーコンテンツとなる施設の検討では、大規模展示場(約1万平方b)を想定し、規模と概略レイアウト案の作成、展示空間の多目的利用方法(アリーナ、スポーツ関連など)の検討、関連周辺機能の検討(会議室、バンケット、アフターコンベンション施設など)、うめきたなどとの連携計画案を作成する。
都市開発の検討では、新大阪駅周辺250b圏の駐車場の整備計画の作成や、十三・淡路エリアの都市開発コンセプトの概略検討(淡路エリアの柴島浄水場用地、阪急連立の高架下の活用検討など)、十三エリアの淀川河川敷(十三船着き場周辺)の将来空間約3万平方bの図面の作成などを行う。
交通結節施設の検討では、新大阪駅に導入する交通空間、歩行者空間、サービス施設空間の概略図面を作成する他、民間都市開発と交通結節施設の一体整備を行う場合の再開発事業などを活用した整備方法や整備主体、整備範囲などを検討する。
3D都市モデルを活用した都市空間の検討では、新大阪駅周辺250b圏でVRを活用した新大阪駅周辺の将来像を作成する。市のイメージでは▽交通結節施設―地下2階〜地上4階程度▽約4万平方bの空間2カ所―1〜3階程度▽再開発イメージ1街区―1〜3階程度▽歩行者デッキ3カ所程度▽新大阪への接続道路計画(1カ所、延長約1300b)―を想定している。
20年度のまちづくり方針策定に向けた検討調査はパシフィックコンサルタンツ(大阪市北区)が担当。
市は現在、21年度新大阪駅周辺地域のまちづくり方針の検討調査プロポーザルを公示しており、参加申請書を4月26日まで、提案書を同月28日〜5月18日に受け付ける。5月24日にプレゼンテーションを行い、事業者を決定後、同月25日に公表する。委託限度額は1919万5000円(税込み)。契約期間は22年3月18日。
提供:建通新聞社