京都看護大学を運営する学校法人京都育英館(京都市中京区壬生東高田町1ノ21)は、四万十市下田に「(仮称)京都看護大学四万十看護学部」を設置するため、四万十市と設置・運営に関する基本協定を締結した。早ければ4月に校舎改修と一部新築工事に向けた設計を四万十市の設計事務所を対象に委託する。
同法人は、2022年に市立中村中学校に統合する現・下田中学校校舎と隣接する中医学研究所を新キャンパスとして活用する。21年度下半期に第1期工事として中医学研究所改修工事を発注、下田中の改修や一部校舎の増築などの第2期工事は実施設計の進捗を見ながら発注する。工事に関しても四万十市の業者を対象に発注する考え。
現施設の規模は、下田中学校校舎が鉄筋コンクリート造3階建て延べ1970平方b、中医学研究所が同造2階建て延べ1375平方b。両施設で大学誘致に必要な研究棟、講義室、教授室、実習棟、多目的ホールなどを設けるため、必要な改修を実施。このうち中医学研究所は実習棟となる見込み。さらに不足する部屋分は一部新築する予定。
開校による受け入れ人数は1学年当たり80人の合計320人を見込む。23年の4月の開校を目指しており、現在同法人が四万十市有岡で運営している四万十看護学院は学生募集を停止する。
四万十市との締結式で京都育英館の松尾英孝理事長は「新型コロナウイルス感染症や南海トラフ地震対策など医療従事者のニーズが高まっている。四万十市の地域振興につながるキャンパスにしたい」と考えを示した。
提供:建通新聞社