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　赤羽一嘉国土交通相は１０日、ＡＮＡクラウンプラザホテル金沢で谷本正憲知事と懇談した。この中で谷本知事は北陸新幹線金沢・敦賀間について、２３年度末までの確実な開業を要望。赤羽氏は「この約束を最優先で遵守し、省をあげて対応していく」と応じた。
　冒頭のあいさつで、赤羽氏は工期の遅延などを陳謝。鉄道建設・運輸施設整備支援機構に業務改善命令を出し、北陸新幹線建設局として組織体制を改革したことを説明した。その上で「地元に根ざした組織として自治体とのやり取りを公開していく。一つひとつの工程を明らかにしながら、国交省も一体となり、責任を持ってやっていく」などと決意を述べた。
　懇談は非公開で開催。谷本知事によると、並行在来線への財政支援、開業に向け準備していた沿線自治体の事業への支援、新幹線敦賀・大阪間の２３年度当初の着工も赤羽氏へ要請した。赤羽氏は金沢開業の経済効果などを引き合いに北陸新幹線を超優良社会資本と位置付け、共通の意識で取り組む姿勢を示したという。この日、赤羽氏は福井県の杉本達治知事とも懇談し、敦賀駅などの新幹線現場を視察した。
　鉄道・運輸機構は今回の組織改正により、県内では小松鉄道建設所内に北陸新幹線建設局を設立。沿線自治体などと情報共有を深めていく体制が確立されている。