日本工業経済新聞社(群馬)
2021/04/09
【群馬】前橋市が6月までに駒寄SIC産業団地設計公告
前橋市は駒寄スマートIC(SIC)周辺の産業団地開発に向けて、基本設計に着手する。6月ごろまでに一般競争入札を公告する見通し。環境影響評価(環境アセスメント調査)も年度末ごろに完了予定となっており、市街化区域編入と同時に評価書が公告され、道路や調整池など地区の全体像などが明らかとなる。2022年度に各施設の詳細設計および用地買収を実施。順調に進めば、23年度に造成工事がスタートする。
産業団地の計画エリアは、関越自動車道駒寄SICの西側、池端町と吉岡町大久保との行政境を流れる午王頭川に沿った地域。全体の造成面積は20・9haを想定している。19年度にアセス調査業務を委託、3カ年で進めている。
21年度の事業費は、造成工事を担当する区画整理課分で4500万円を確保。アセス調査および市街化区域編入、用地買収を行う産業政策課が1173万9000円を計上した。
区画整理課分の事業費は基本設計および事業計画策定の委託料に充てる。
産業政策課は環境影響評価業務892万1000円や地権者相続人調査50万円などの内訳となっている。
基本設計の委託方法は未定だが、予算規模を考慮すると一般競争入札が妥当。プロポーザル方式による公告は想定していない。区画道路や調整池など産業団地全体の基本計画および基本設計を年度内にまとめ、22年度に各施設の実施設計に移行する。
アセス調査では、準備書の作成が進められており、7〜8月にまとめる。その後に評価書の作成へ移行するながれ。並行して市街化区域編入に向けた手続きを実施している。年度末ごろに編入される見通しとなっており、同時に評価書が公告されることになる。22年度に用地買収に移行するスケジュールとなっている。アセス調査はサンコーコンサルタント(東京都江東区)が担当している。
地区内の道路や調整池、公園、緑地などの施設配置および規模は、市街化区域編入後の21年度末から22年度当初に明らかとなるもよう。設計および用地買収など準備が整えば、23年度に造成工事がスタートする。雨水排水設備から整備を始める見通し。複数年で造成工事に取り組むことになりそう。
市内では企業進出の受け皿となる産業用地が不足しており、新たな産業団地整備が求められてきた。
駒寄SICでは、ネクスコ東日本による大型車対応化事業が9月上旬までの工期で実施中。これに伴い、県の南新井前橋線や、市の清里地区南北幹線も整備され、通行性および利便性が向上。同エリアでの産業団地整備に期待が掛かる。
同団地のほかに、21年度に西善中内産業用地の造成がスタートする。また、次期産業団地の開発事業も立ち上がっており、開発可能性の調査が始まる。