富山県建設業協会の21年度「合同社員研修会」が8日から2日間の日程で、富山市の富山県中小企業研修センターを会場にスタートした。
研修会は、同協会会員企業と富山電業協会に今春入社した新入社員、25歳未満で入社1年未満の若手社員を対象に開催。若者が建設業に定着することを目的に、同世代間の交流を行いながら、社会人としてのマナーや心構えを学び、仕事への意欲向上を図る内容で例年実施している。
今回は、49社から109名(うち新入社員105名)が参加。内訳は、建設業協会が45社103名、電業協会が4社6名。平均年齢は20・1歳。
開会にあたり、県建設業協会の竹内茂会長があいさつし、「昨年度は自然災害が多発し、全国で甚大な被害が生じた。被災地では、地元の建設企業が昼夜を問わず復旧作業にあたった。今冬の記録的な豪雪では、除雪を担う地元建設企業の重要性が改めて見直され、我々に求められる役割は一層重要になっている」と述べた上で、「この1年間は新型コロナの流行により、全世界で生活を取り巻く環境が一変した。建設業界では、ICTや情報化施工などの新技術の導入に併せて、遠隔臨場やオンライン会議、現場での感染防止対策など、コロナ禍においても現場を円滑に進めるための取り組みが進められている。デジタルネイティブ世代の若者が、知識や技術を生かして活躍する時代が近くなってきた」と話した。
さらに、「建設業は手掛けた工事が形として残る仕事。ものづくりの喜びや達成感があり、やりがいや魅力を必ずや感じてもらえるものと信じている。私たちは地域の創り手として、社会資本を整備・維持することはもちろん、地域の安全・安心を守る地域の守り手としての使命も担っている。皆様には、業界が担う社会的な使命を十分理解していただき、技術・知識の向上を図るとともに、健康管理に気を付けて十分に力を発揮してほしい」と語った。
研修会の講師は、よしともコミュニケーションズの高沢由美氏が務めた。この日はまず、自己プレゼンや他己紹介、職業人としての自分づくり、職場での関わり方、コミュニケーションスキルの磨き方を学んだほか、グループワーク「新社会人として業界・仕事への想いをPRする」に取り組んだ。
2日目の9日は、グループワーク発表、県建設業協会青年部の廣川範樹副部長(廣川建設工業代表取締役)による講演「建設業って面白い」、できる仕事人のビジネスマナーの学習などが予定されている。なお、昨年度の研修会は、新型コロナの影響により開催が中止された。