高岡市は、総合計画第4次基本計画の素案を公表した。計画期間は2022年度から2026年度までの5年間。
北陸新幹線の開業を捉え、高岡駅周辺の区画整理、スマートインターチェンジやアクセス道路といった交通基盤の整備を進めてきた「都市の強み」と、ものづくりのまちに受け継がれる伝統技術の保存継承、歴史・文化資産の保存活用を図ることで磨いてきた「まちの魅力」を活用するため、「ひとの力」をまちづくりの主役とすることを考え方の柱に据えた。具体的には、地域産業、歴史・文化、交流・観光、子育て・教育、安全・安心の5つの分野で17の「目指すまちの姿」を設定した。
主な施策は、次の通り。
▽企業誘致・立地の推進 新規企業の誘致や既存企業の拡張の受け皿となる企業の立地ニーズに対応した新たな産業団地の適地調査
▽前田家関連史跡の調査および保存・活用 国史跡高岡城跡・加賀藩主前田家墓所の計画的な保存整備、守山城跡の詳細調査
▽定住化のための住宅支援の推進 まちなかの民間の再開発手法による共同住宅の供給支援
▽市営住宅の適正な維持管理 計画的な再編、長寿命化に資する外壁改修等の修繕工事
▽能越自動車道の整備促進 福岡パーキングエリアを利用したインターチェンジの整備
▽道路網の整備促進等 近隣都市を結ぶ広域的な道路や広域交通結節点(駅、インターチェンジ、港)へのアクセス道路・環状道路等の整備
▽公共交通機関の機能充実 城端線・氷見線直通化を含めたLRT化の検討
▽教育・保育サービスの一体的提供の推進 認定こども園への移行
▽小中一貫教育の環境整備
▽学校施設の計画的な更新の推進 校舎の老朽化に伴う改修・改築等は、長寿命化や大規模改造等を含めて有効な手法を選定
▽スポーツ施設の整備 活動の拠点となる施設は長期的な視点に立って計画的に整備
▽砂防・地すべり・急傾斜地崩壊防止対策の推進
▽浸水対策の推進
▽国土強靭化の推進
▽消防力の充実強化 本部庁舎の耐震化
▽市道整備の推進 「新規整備」から「維持更新」へ重心を移し既存ストックを最大限に生かした道路ネットワークの向上、AI等による管理の省力化・コスト縮減
基本計画は、総合計画審議会での議論を経て、12月をめどに答申を受け、今年度内に取りまとめる。