富山市は、PPP手法で行う「富山市公設地方卸売市場再整備事業」(公募型プロポーザル)の最優秀交渉権者に、新とやまいちば創生プロジェクトチーム(代表企業=大和ハウス工業、構成企業=押田建築設計事務所、富山中央青果、大和情報サービス、大和ハウスプロパティマネジメント、日本海ガス、北陸電力ビズ・エナジーソリューション、松原建設)を特定した。
提案概要によると、施設面積は市場施設が延べ1万4964平方メートル、民間収益施設が延べ1万7203平方メートル。市場施設は青果棟、水産棟、関連店舗・事務所棟を整備。全体を「閉鎖型」とし、衛生・品質管理の向上を図る。民間施設はスーパー、ホームセンター、ファニチャーセンターなどを誘致する。太陽光発電とガスコージェネレーション設備による施設間の電力融通を行う。公共施設賃料は124億1665万円。事業期間は54年3月末まで。
2日公表された同再整備事業者検討会議による総評では、グループの提案は「コロナ禍という大変厳しい状況の中で、民間事業者ならではの創意工夫や意欲的な提案が盛り込まれており、評価できる内容であった。価格面においても、本市の財政負担の軽減に寄与する提案であり、評価できるものである」とした。事業計画については「効率的な運営や加工・輸出等の市場機能強化など市場の新しい未来を構築する提案、SDGsの取り組みとして太陽光パネルの導入や常用兼非常用電源として利用価値の高いガスコージェネレーションシステムの導入」などを評価。施設計画では「市場施設部分について、シンプルで将来の配置変更にも対応しやすい建物構造、市場内事業者の意向を踏まえた売場の配置や動線への配慮や駐車場をオンサイト調整池として活用する点」を評価した。民間収益施設部分については「屋外マーケットの提案があり、買い物だけでなく過ごせる場所を提案している点」を評価していた。