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建通新聞社四国
2021/04/02

【高知】県 避難路の液状化対策へ工法取りまとめ

 高知県は、南海トラフ地震に備え、市町村が避難路の液状化対策を検討するための手引き書を策定した。これまでに開いた有識者による検討会や沿岸19市町村の意見も踏まえ、対策を実施すべき避難路の抽出方法やハード対策のための工法などを取りまとめた。
 ハード対策では、避難路の液状化対策に有効な対策工法としては「タフロード工法」「HM−G工法」「密度増大工法(丸太打設締固め工法)」の三つを示した。
 タフロード工法は、道路直下に軽量土を用いて周辺地盤との重量バランスを取るとともに、路床全体にジオグリッドを敷設し全体を一体化および補強することで、道路の極端な沈下や隆起、段差の発生を抑制させる。HM−G工法は、砕石にジオシンセティックスという高強度の繊維を混ぜることで、液状化の変形を抑制する。密度増大工法(丸太打設締固め工法)は、丸太を液状化の生じやすい緩い砂地盤に打設し、丸太の堆積分地盤を密実にする。
 これらの工法は、従来一般的な工法とされてきた「サンドコンパクションパイル工法」と比べ、工期の短縮や施工性、コストが優れているとしている。
 この他手引き書では、避難路の液状化対策について、液状化の可能性がある地域内の重要な避難路の抽出や避難路の対策優先度の検討、津波避難の可能性の判定など、ハード、ソフト対応に向けた検討の流れをフロー図で示している。
提供:建通新聞社