岐阜市は、長良川の歴史や文化、景観を生かして魅力的な水辺空間をつくる「ぎふ長良川鵜飼かわまちづくり計画」について国土交通省水管理・国土保全局から登録を受けた。また同時に「都市・地域再生等利用区域」にも指定された。これにより市は区域内での営利活動についてのルールづくりを進めるとともに、協議会や部会などからの意見徴集や国との協議を進める。早ければ2022年度の新規事業化を目指す考え。
鵜飼大橋辺りから長良橋下流付近が対象地域となる。長良川の歴史や文化、景観を1000年先も継承し続ける持続可能な地域を目指すことを基本コンセプトに掲げ、ハードとソフトの両面で施策を進める。事業着手後、おおむね5カ年で整備を行う。
主なハード施策は、長良橋上流左岸で国が水辺へアクセス可能な階段護岸やスロープなど、河道掘削、土砂搬出や維持管理の坂路を整備し、市が揚陸用坂路や歩道を整備する。
長良橋上流右岸は、国が階段や護岸を補修し、市が催しに使うための電力の供給環境を整備する。
また「都市・地域再生等利用区域」の指定を受けたことで、民間事業者がイベントやオープンカフェ、キャンプ場などの営利活動を常時行うことが可能となった。
3月26日には岐阜市役所で伝達式が行われ、堀田治中部地方整備局長から柴橋正直市長が登録証を受け取った。
伝達式で堀田局長は、「長い歴史の中で風土と一体となった地域の活動は大事だ。われわれも一緒に推し進める」と述べた。
柴橋市長は、「水辺をより広く開かれた空間として生かすことは積年の課題だった。計画の登録によって大きく前進した。多様なかたちで活用できるようにしっかりと進めていく」と応えた。
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建通新聞社